トルコ鞍は、頭蓋骨の底部、蝶形骨の中央部にあるくぼみです。その形状が馬の鞍に似ていることから、この名前が付けられました。
鞍とは:馬に乗る際に馬の背中に乗せる、人が座るための道具のことです。英語では「saddle」と言います。
トルコ鞍
脳下垂体を収容
トルコ鞍には、脳下垂体と呼ばれる重要な内分泌器官が収まっています。脳下垂体は、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモンなど、様々なホルモンを分泌し、体の成長や代謝、生殖機能などを調節しています。
セファロ分析で大切
トルコ鞍は、セファロ分析においても重要な役割を果たします。セファロ分析では、トルコ鞍の中央部にあるS点(Sella)を基準点として、様々な角度や距離を測定することで、顎骨や歯の位置関係、顔貌の形態などを分析します。
まとめ
トルコ鞍の大きさや形状は個人差がありますが、正常な範囲であれば特に問題はありません。しかし、トルコ鞍に腫瘍や嚢胞などが発生すると、脳下垂体が圧迫されてホルモン分泌に異常をきたしたり、視力障害や頭痛などの症状が現れることがあります。